浮気調査をする前に~浮気や不倫と認定されるのはどこからか

浮気調査をする前に、《浮気や不倫はどこからか?》を知っておかねばなりません。

配偶者の行動が怪しい、浮気しているのではないかと疑い、結果、何か証拠をつかんだとしても、それが浮気や不倫と認定されなければ意味がありません。

例えば、夫が他の女性と手をつないだだけで、「浮気だ!」という奥様はいませんよね。

では、浮気や不倫はどこから始まるのでしょうか。

 

 

民法の規定

ずは法律の定義を見てみましょう。民法第770条には、こう定められています。

《夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

配偶者に不貞な行為があったとき。 以下略》

これがすなわち「不貞行為」であり、違反すれば離婚の理由となり得ます。

 

つまり配偶者のある者が、配偶者以外の者と性的関係を持ったとき=浮気や不倫をしたときには不法行為となります。

これが性的行為であることは疑う余地がありませんが、問題となるのはグレーゾーンです。

ここでは、行為内容そのものと、頻度や回数がかかわってきます。

 

 

ここから先は浮気と言える

・異性との約束を配偶者に秘密にしたら浮気

夫婦の一方が、他の異性と夕食を食べることを配偶者に秘密にして、他の口実で出かけたら、浮気の範囲に入ると考えるべきです。

ただし1回だけでは浮気とはなりにくく、異性との食事が数ヶ月・数年にわたって継続して行われたり、個室を利用したりすれば、浮気となります。

浮気となるかどうかは、デジタルの1か0という性質のものではないのです。

 

・継続的な関係があれば浮気である

食事と同様、携帯電話やスマホのメール・ラインについても、継続性があるかどうかが浮気の判断基準となります。なぜなら、《長期間にわたる親密な相互連絡があれば、肉体関係もあることが想像される》からです。

ラブホテルでなくても、同じ家に数ヶ月あるいは数年にわたって通った場合も、浮気と認定される可能性が高まります。

「不貞行為」の中心である性的関係は第三者の目には触れませんから、周囲の状況から推理するほかないのです。

ラブホテルも、1回だけであれば性的行為なしとも言えなくもないですが、継続性があれば浮気です。

 

・風俗店は浮気ではない

1回でも風俗店に行って性的行為を行えば浮気ですが、そこに心の交わりがないことを考慮すれば、通常の浮気とは全く異なり、浮気とはなりにくいです。

 

・他の行為について

キスする、抱き合う、お泊まりするなども、継続性があるかどうかが判断基準となります。

このように、浮気であるかどうかは、継続性があるかどうか、状況証拠から類推して性的関係があるかどうかによって判断されます。